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Posted by ミリタリーブログ at

2010年02月01日

チープガンの愉しみ(3)~リアルさとは何か

 オイラは実銃に触れたことなんてありません。チャンスはあったんですけど、最後にグァムに行った2002年頃にはこの手のものにまったく興味がなかったもので。強いていえばどこかのイベント会場で不可動銃なるものをガラスケース越しに眺めたことがある程度のものですかね。その不可動銃にしてもまるで海底から引き上げられた沈没船の遺品のようにさび付いてました。だから実際の新品の銃がどういう色ツヤを持っているのかはネットや雑誌の写真を通じて知るのみです。ショップで見る高額なトイガンが「リアル」なのだと言われたら信じてしまうし、そういう意味では自分で塗った銃にしても写真で見る限りならそんな「リアル」さにも決して負けていないようにさえ感じてしまいます。特にルガーなどはかなりいい線いってたんじゃないでしょうか。金属の質感というだけなら中華ベビーガンでもけっこうな重量感を出したことがあります。
 しかしそういう想像上の「リアル」感に対する執着なんて実はオイラの中にこれっぽっちなかったんだということにいつしか気づいたんですね。そもそも実銃を知らないのにリアルもへったくれもないんですよ。カラーリングにはそれなりに愉しみもあったんですけど、むしろ塗れば塗るほどオイラの中ではテッポーがリアリティとはかけ離れたものになっていったのであります。なので過去の作品の数々は今やほとんど車庫の壁に追いやりました。
 なぜかっていうとですね、それはかつてもここで書いたことなんですけど、けっきょくオイラにとってテッポーとは火薬の力で凶暴な鉛の弾をはじき出す金属製の実銃なんかではなくて、我が原体験のテッポーとはヒョロヒョロの放物線で石灰の銀弾をパチンとはじくチープな樹脂製のトイガンだったわけですね。今もオイラにとって銃とは人を殺す道具なんかではなく、5m先の的を狙ってプラスチックの弾を飛ばすおもちゃであるわけなんですよ。だから別に無駄な重さなんて必要ないし(むしろ軽い方がいいぐらい)、色やカタチなんてどうでもいい。極端な話をすれば、かっこよければルガーでなくても1911でなくても構わない。チープガンの世界にはたまに身元不明でもかなり秀逸なデザインのものもあります。とはいえルガーや1911よりカッコいいデザインの銃があまりないから、たまたまルガーや1911のコピーが好きなだけのこと。
 ともかくも、オイラにとってテッポーとはトイガン。おもちゃです。なかんずくチープガン。箱を開けたときのままの、このあまりにおもちゃ然としたヒケだらけのみすぼらしい地肌こそが望むべきリアリティ。だから塗れば塗るほどリアルではなくなっていくわけですね。
 そういうわけで「リアル」なハイエンドモデルにはめっきり萌えなくなったし、雑誌の類も我がチープガンの特集が組まれた時を最後に永いこと買ってません。強いていえば小物と大物で何挺か興味のある新製品こそあるものの、そんなものに大枚をはたくぐらいなら百円単位のチープでたくさん遊んだ方がずっと楽しそうだと個人的には思ってしまいます。
 これをまた夜の街に喩えますってーと・・・現実離れしたバデーとお肌をした銀座のおねーちゃんたちは確かにキレイではあるものの、なぜか彼女らにはヨクボーのかけらも感じなかったりするわけでして。それよりも場末のキャバの、ちょいと二の腕にひっかき傷なんかつけて下っ腹の具合を気にしているようなおねーちゃんたちの方が、遥かにリアリティが感じられてムラムラハァハァします。もしかしたら見てくれとは裏腹にすんごい名器かもしれないし・・・いや、いい女というのは氏素性や見てくれじゃないんですよ。心ですよ、心。そんなふうに思うのはもしかしてオイラだけ?
 もちろんたまには銀座で眼の保養もしておかないといけないとは思うんですけどねw

 新作公開ラッシュまであと14日。  
タグ :チープガン

Posted by こたに大将 at 00:02Comments(1)銃エッセイ