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Posted by ミリタリーブログ at

2008年10月30日

ナガノ物語

 墨田区向島3-22-11という住所を聞いてピンとくるような人は、この町内に住んでいる人か、あるいは脳の髄までトイガンに侵されてしまった救い難いマニアだけだろう。
 僕は後者を一人知っている。見た目は実銃を懐に秘めたような風情。持ち物は基本的にゴールド。いずれにしても合法的な手段で生活の糧を得ているとは想像し難い風貌である。
 ただそんな視覚的な威圧感も、下半身を見下ろせば短パンとサンダル履きがすべて台無しにしてしまう。また、彼の部屋のあらゆる壁を埋めるものは肉骨を突き通す鉛を弾き出す火器の類では決してなく、そんな火器の形こそすれ当たると些か痛い程度の樹脂の弾を小気味良く吐き出すか、多少の火薬を発火させて爆竹程度の音を出す模造品ばかりだ。
 あれほど特殊な職業を想起させる威圧感を湛えた上半身を持ちながら、彼はそんな微笑ましい玩具の箱たちがドバイのビル群のごとく積み上げられた部屋の中で、いつ来るとも知れない直下型地震に心のどこかで怯えながら今宵もパソコンに向かっているに違いない。
 彼は狂気をも超えたその類稀なマニア度を、陰茎に漲る精液を至るところで撒き散らしては子をもうけたギリシア神話の神々のごとき奔放さでblog上に迸らせる。表示されるまでに十数秒を要する迷惑極まりない巨大画像を、まるで自らの陰茎の勇ましさを誇示するかのごとく惜しみなく貼り付けていくその暴力的なやり方。その巨大画像たちを初めて見る者は男女問わず得体の知れない魔物を懐胎してしまう危険に晒されるとまでいわれている。
 だいじそ、と彼は名乗る。トイガン界の噺家とも称されている。多くのトイガンマニアが彼を慕う。僕も人知れず彼を師匠と崇めている。
 その生殖意欲旺盛な一滴が生み出した2007年6月30日の記事の中に、墨田区向島3-22-11という住所が確かに記述されていた。この男は知っていたのだ。
「おそらく今は存在しないであろうこの会社の跡地にて、合掌し、写真に撮り、このブログ上に公表したい」と彼は書いていた。
 しかし残念なことに彼は大いなる誤解をしていた。
 ナガノという会社は今も確かに存在するのである。
 このご時世、そこへ足を運ぶまでもない。ググればいい。
 ほら。ここだ。

 なぜいまナガノか、と?
 知りたいかね。
 それは・・・  続きを読む

Posted by こたに大将 at 00:02Comments(3)銃エッセイ